【読書】宇宙にとって人間は主役ではない、そんなことが描かれている『幼年期の終り』
- 作者: アーサー C クラーク,福島正実
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2012/12/21
- メディア: Kindle版
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未知との遭遇がテーマの作品てけっこうありますよね。インデペンデンスデイとか、インデペンデンスデイとかインデペンデンスデイとか。
全然作品がでてこない…
そこそこネタバレです。
アーサー•C•クラークの『幼年期の終り』では、人間の登場人物は数世代にわたってしまうというところにあります。つまり『幼年期の終り』は地球への来訪者「オーバーロード」の物語なのです。
人類がさらに発展できるような文明を持ち込んでくるオーバーロードは、人類のさらなる進化を待ちます。それは、収穫の時をまつ農夫のように。人間が実るのを待っています。
そして、次のステージに進んだ人間は宇宙のエネルギーの一つとなっていく。
大雑把に作品のことを書いてしまいました。未読だと意味不明ですね。でも、そんな作品なんです。緻密に練られた物語は、人類の、そしてオーバーロードの、形ある種としての虚しさを描いています。
決して人類は主役ではない。そして来訪者も主役ではないのかもしれない。
そんな物語。興味があったら是非手にとってください。上質なSFです。