ペースト状です

たぶん、そういうことです。

【書評】ぼくは教室が変わってほしい

現場の伝統的なスタイルを継承している一斉授業スタイル、またはそれを構造として組み込んでいる学校は、かなり限界がきていると考えているのが、僕の今の立ち位置です。少し深掘りします。

 

例外があることを前提で。

違いを認められづらい教室

同学年で構成する教室で、1人の教員が30人学級に国語なり算数なりを教えています。教えていることはおんなじなのですが、子どもたちの理解のスピードはバラバラです。しかし、教員の教えることは時数の関係上、割と不可逆なことが多いので、理解できなかったことをもう一回教えてもらえるってなかなかありません。その結果、学習理解度を測るテストでいい点数をとる子と低い点数をとる子がでます。これに輪をかけて、雰囲気が点数至上主義みたいな雰囲気になった時に、理解度の違い、育ちの違いは全く理解されず、ただの序列ができていきます。だって、同じ年齢で同じ学年という同質性の高い集団ですから。支援が必要な子が入る余地なんてありません。まぁ、こうならないようにあれこれ手を入れるわけですけれども。

厳しいです。

 

硬直しやすい教室

4月、クラス分けが発表されウキウキの気持ちで1年間がスタートします。あの子と一緒で嬉しいなとか、あの子とは話したことないなとか、桜色の季節とともに色めき立つ話題の一つです。そんな春色の気持ちが1年間続くことはありません。教室の中で、みんなから賞賛されるような嬉しいこともあれば、様々な人間関係が複雑に絡まった深刻なトラブルも生まれます。30人教室だったら、30人の人間関係がありますので、本当にもう様々なことが起こるでしょう。良いことだったらいいのですけれども、悪いことを抱えた時に、どこにも逃げ場がありません。変な話、かなり深刻なトラブルが5月に起こってしまったら、あと11ヶ月は我慢しなければいけません。11ヶ月?大人はそんな長さに耐えられるのでしょうか。僕は絶対に無理です。1年間同じ教室に、学級集団という形で押し込められることによる硬直です。

厳しいです。

 

同じノリを押し付けられる教室

違いを認められづらい教室とも似ているのですが、ここでの話題は運動会。もちろん、多くの子どもにとっては一致団結する良い教材になります。しかし、踊ることや表現することに苦手を抱える子には苦痛の時間になります。乗り越える!という方法もあるかもしれませんが、みんながみんな乗り越えられるわけではないでしょう。そういった子は気持ちを殺し、起きたくもない朝に目を覚まし、精一杯学校に登校するのでしょう。

厳しいです。

 

「主体的に子どもたちが学ぶべき」時代がきています。子どもが自ら学びを深めていくのは尊いです。その尊さを、これからの教師は教室でコーディネートしていくことになります。子どもが主体的に「学ばないという選択肢」を持つことも勘定に入れながら。

 

そんなことを考えているタイミングに、この本を読みました。

西川純さんの『2030年 教師の仕事はこう変わる!』

2030年 教師の仕事はこう変わる!

2030年 教師の仕事はこう変わる!

 

 何がありがたいって、Kindle版で出ていること。

(割に教育関係書籍って市場が狭いのか、Kindle版が出てないんですよね。そうなると電子化するために、書籍を買って自炊してって、かなり面倒なのです…)余談

 

公立学校が独立行政法人化することで、学校という場所がかなりホンモノの社会に近づくと思います。そんな中で自分自身が生き残れるのかは、さっぱり検討がつきませんが。でも、ワクワクしました。