ペースト状です

たぶん、そういうことです。

そういえば『二十歳の原点』を読んだのでしたよ

特に書きたいこともないのだけれども、先日読んだ高野悦子の『二十歳の原点』について少し書いておこうと思う。

二十歳の原点 (新潮文庫)

二十歳の原点 (新潮文庫)

 

Kindleで買ったんだけれども、ずぅっとずぅっと寝かせていた、というかなんとなく放置していたこの本。しんどさを抱える人、という点では、昨日書いた『技法以前』と親和性が高いなぁと思って、つらつらと読み始める。

 

この本のことを本当に簡単に紹介をしておくけれども、高野悦子っていうチャーミングが女の子が6月に自死を選ぶまでの彼女の日記。最後の詩が本当にずしーんときて、読後感ががっくーんという感じ。あぁ、結局彼女は、切り離されて孤独にならざるをえなくなってしまうんだけれども、本を前半部分の軽快な女子日記が、後半部分になると中核派の眉を潜められる系のこじらせ女子に変貌していく様が、なかなかきつい。

きっと彼女は、だれか愛する人にだきしめてもらって、キスをしてもらったら、また人生が変わったんじゃないのかなとか読みながら考えていたよ、ずぅっと。

 

この『二十歳の原点』の凄さは、高野が自分を削り出すようにして書き続けた日記そのものにあると思う。だって、僕はあそこまで、内省を徹底して言語化できないから。でも彼女は極限まで言語化していく。自分をみつめて、皮膚をはいだ中身を日記に差し出していく。そんな高野の姿勢が日記になっている。本当にすごい。

なんだかコミック版がでているようだけれども、多分、本で読んだ方がいいよ。